結論、Claude Codeは、頼めばセッションをまたいで物事を覚えてくれます。 「私は非エンジニアなので専門用語は避けて」「日付は YYYY-MM-DD で」といった前提を、毎回言い直さずに済みます。
(「セッション」は、Claude Codeを起動してから終了するまでの1回のやり取りのことです。)
ただし、覚えさせてよいこと・ダメなことがあります。この記事では、非エンジニアが安全に使う範囲で、記憶機能の仕組みと使い方を説明します。
記憶には2つの置き場所がある(2026年10月時点)
| 種類 | 誰が書く | 何に使う | どこに効く |
|---|---|---|---|
| CLAUDE.md(指示書) | 自分(またはClaudeに頼んで作る) | 前提・ルール・口調など | プロジェクト用は ./CLAUDE.md、全プロジェクト共通は ~/.claude/CLAUDE.md |
| 自動メモリ | Claudeが自分でメモする | 訂正された内容・好み・学んだこと | そのプロジェクト(保存先は ~/.claude/projects/<プロジェクト>/memory/) |
どちらも、新しいセッションを始めるたびに読み込まれます。自動メモリは標準でオンです(公式ドキュメント、2026-10-02確認)。自分だけの設定をプロジェクトに置きたいときは ./CLAUDE.local.md も使えます。
方法1: 「覚えて」と頼む(自動メモリ)
特別な記号は要りません。claude に、ふつうの文で頼みます。
専門用語は使うたびに1行で説明を付けてほしい。これを覚えておいて
覚えると、メモリファイルに項目が追加されます。VS Code版では、MEMORY.md(索引)に1行足される差分が画面に出ます(2026-10-03に実機確認)。CLAUDE.md のほうに入れたいときは「CLAUDE.md に追加して」と頼みます。
なお、古い解説には「先頭に # を付けて追記する」方法が載っていることがありますが、現在の公式ドキュメントには記載がないため、この記事では扱いません。

方法2: メモリを直接開いて整える(/memory)
/memory を実行すると、CLAUDE.md と自動メモリのファイルが一覧で出ます。選ぶとエディタで開けるので、不要な項目を消したり、言い回しを直したりできます。自動メモリのオン/オフもここで切り替えられます。VS Code版では「Memory」という画面が開き、上に Auto-memory のスイッチ、その下に保存済みのメモリが一覧(種類と更新日つき)で並び、いちばん下の「Open auto-memory folder」で保存フォルダを開けます(2026-10-03に実機確認)。
どのファイルが読み込まれているかを確認したいときは /context が便利です。

方法3: CLAUDE.md にプロジェクトのルールを書く
作業フォルダに CLAUDE.md というファイルを置くと、そのフォルダで claude を起動するたびに読まれます。Claude Codeに頼んで作れます。
このプロジェクトに CLAUDE.md を作って。
内容は「この作業場はブログ記事の下書き置き場。ファイルは drafts/ に保存。口調はですます調」
できあがるCLAUDE.mdは、たとえばこんな中身です。

覚えさせるべきこと・入れてはいけないこと
覚えさせると便利
- 口調・文体(ですます/だ・である)
- よく使うフォーマット(日付形式、見出しの付け方)
- 自分の立場(非エンジニア、担当業務)
- プロジェクト共通のルール(保存先フォルダ、命名規則)
入れてはいけない
- パスワード・APIキー・クレジットカード番号などの秘密情報
- 他人の個人情報、社外秘の資料の中身
- 体調・家庭事情などの機微な個人情報
メモリはテキストファイルとして残ります。「他人に見られても困らないことだけ」を基準にしてください。
実際にやってみた
私は非エンジニアなので、まず「専門用語は使うたびに1行で説明を付けて。これを覚えておいて」と頼んでみました。新しいセッションを開いて「MCPサーバーを入れるときに気をつけることを、3つ教えて」と聞くと、「MCPサーバー(Claudeに外部ツールをつなぐ追加機能)」と最初の用語にきちんと説明が付いてきました。毎回「専門用語は説明して」と言い直さなくていいのは、地味に楽です。

さらに、以前に覚えさせていた別のルール(自分のサイトの読み取りに限ってブラウザ操作を使う、という決めごと)まで踏まえて答えてくれました。覚えさせた内容は、頼んだこと以外の場面でも効いてきます。
ただし、完璧ではありません。同じ設定でも、答えによっては「環境変数」のような言葉に説明が付かないことがありました。覚えさせても100%守られるわけではないので、「説明が足りない」と思ったら、その場で一言添えると効きます。
うまくいかないとき
| 症状 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 覚えたはずのことが効かない | 別のフォルダで起動している(プロジェクトメモリは場所依存) | 対象フォルダで起動する/全プロジェクト共通にしたい内容は ~/.claude/CLAUDE.md に書く |
| メモリが増えて指示がちぐはぐ | 古い項目が残っている | /memory で棚卸し |
| 覚えさせたのに、一部の言葉だけ説明が付かない | 記憶は「必ず守られる命令」ではなく、Claudeが参考にする前提情報として扱われる | その場で「この言葉も説明して」と一言添える。守らせたい厳密なルールは CLAUDE.md に具体的に書く |
よくある質問
Q. 覚えた内容はどこかに送信されますか?
A. 記憶はパソコン内のファイルとして保存されます(自動メモリは ~/.claude/projects/<プロジェクト>/memory/、別のパソコンとは共有されません)。ただし新しいセッションの開始時にその内容が読み込まれ、会話の一部としてClaudeに渡ります。機密は入れないでください。
Q. ブラウザ版Claudeの記憶と同じですか?
A. 仕組みは別です。Claude Codeはパソコン内のファイルとして持ちます。
Q. 消したいときは?
A. /memory から該当ファイルを開いて、行を削除するかファイルごと消します。
私がこの記事の仕組み(CLAUDE.mdと記憶を使って、ネタ出しから草稿までを1コマンドで回す方法)を、実際にどう組んでいるかは、noteの有料記事にまとめています。


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